当院では２０２４年１月から日本で接種可能となった成人用RSワクチン、アレックスビーの接種が可能です。

ご希望の方はお電話で事前にお知らせください。

 

RSウイルスは本来、１歳未満の小児で重症肺炎になるリスクが高いウイルスですが、大人でも感染し、多くは風邪症状や長引く咳の原因などになります。

しかしながら成人でもRSウイルスで重症肺炎になり入院するケースもあり、高齢の方、たばこ肺（COPD）や喘息など肺に疾患のある方、心疾患（虚血性心疾患や慢性心不全）、慢性腎不全、肝硬変、糖尿病などの基礎疾患がある方がほとんどです。肺炎となった場合に有効な治療薬がないウイルスのため治療に難渋し、基礎疾患も一緒に増悪してしまうため予防が望ましいと考えられてきました。

ワクチンによる効果は60歳以上で82.6%、基礎疾患がある60歳以上で94.6%と非常に有効性が高いため、在宅酸素療法や重度の基礎疾患がある方には強くお勧めできるワクチンだと思われます。

 

★基礎疾患がある方がRSウイルスに感染した場合のリスクについて★

 RSウイルス感染症は、喘息やCOPD（たばこ肺）、心疾患などの基礎疾患の増悪原因となることがあります。

また、 基礎疾患（喘息、COPD、糖尿病、うっ血性心不全、冠動脈疾患）があると、健常者と比較して、RSウイルス感染による入院率比が高まることが報告されています（海外データ）。

喘息では2.0~3.6倍、COPDでは3.2~13.4倍、糖尿病では2.4～11.4倍、うっ血性心不全では4.0～33.2倍、冠動脈疾患では3.7～7.0倍だったと報告されています。

 

★副反応★

局所の痛みが最も多く６０％程度の方で起こります。

その他、頭痛、関節痛、筋肉痛、疲労感などが２０～３０％の方に起こる可能性があります。

重大な副反応 としては他のワクチン同様頻度は少ないもののショック、アナフィラキシーの報告があります。

 

★接種方法・対象者・投与回数など★

コロナワクチンと同様の筋肉注射です。インフルエンザワクチンなどと同じ不活化ワクチンです。接種対象者は60歳以上（1回）です。

※新型コロナワクチンについては前後2週間空けてください。

※他のワクチンについては、接種間隔に制限はありません。

※接種後30分程度は、クリニックないで経過観察をします。